オリオンコンピュータの海外人材事業と共生社会への挑戦
栃木県では今、深刻な人材不足に直面しています。製造業、介護、建設、農業、サービス業など、あらゆる現場で働き手の確保が急務となっており、地域経済の持続可能性が問われる時代を迎えています。
そのなかで、外国人材の存在はますます重要性を増しています。栃木県内の外国人住民数は5万5千人を超え、技能実習や特定技能などの制度を通じて、ベトナムや中国などから多くの若者が地域企業で活躍しています。
しかしながら、言葉や文化の違い、受け入れ体制の未整備、制度の煩雑さなど、現場では数多くの課題が山積しています。そうした課題に対して、私たちオリオンコンピュータ株式会社は、「人を信じて、共に未来を築く」という理念を胸に、現場に根ざした支援と教育を展開しています。
変革の時を迎えている私たちの挑戦
私たちオリオンコンピュータは今、変革の時を迎えていると感じています。これまでのIT教育や地域密着の人材育成という事業内容に加え、新たに海外人材事業を成長の柱として育てているところです。
ありがたいことに、海外人材を受け入れてくださった企業様からのご紹介で、新しい企業様とのご縁も増えてきました。
「オリオンさんはサポートが手厚いですね」
「オリオンさんから来る子たちはレベルが高い」
というお声をいただけることは、本当に励みになります。
その背景には、私たちが大切にしてきた「目の前の人に真摯に向き合う姿勢」があると確信しています。
覚悟と努力の人材が生み出す信頼
海外から来日する若者たちは、覚悟が違います。
例えば、生後数か月の赤ちゃんを残してミャンマーから来日したスタッフは、入社から数ヶ月で職場全体を見渡し、仲間をフォローしながら的確に業務をこなしています。仕事の正確さ、日本語能力、そして何よりも「人のために動こう」という姿勢が非常に際立っています。
このような若者たちは、自国において将来の選択肢が限られている現実の中で、「絶対に日本でチャンスをつかみ取る」という強い意志とハングリー精神を持っています。その思いに、私たちも応えたいと心から思っています。
家庭訪問が育む信頼のトライアングル
私たちは、現地面接に合わせて家庭訪問を行うことを大切にしています。本人、家族、企業の三者が互いに信頼し合う“トライアングル”を形成することで、就労後の定着率が飛躍的に高まります。
わずか30分の家庭訪問のために往復8時間をかけることもありますが、それによって生まれる信頼と感謝の深さは、言葉以上の価値を持っています。
それが、「人材紹介」ではなく「人を育てる」オリオンならではの支援です。
制度の壁と現実のギャップを乗り越えて
私たちは、技能実習や特定技能制度の限界と現場の課題を、経営者や教育関係者、行政との対話を通じて明確に感じています。
ニュースやメディアでは、海外人材の問題点が一面的に報道されがちで、「○○人は…」とレッテルを貼られることもあります。しかし、私たちは一人ひとりの若者の背景や努力に寄り添い、偏見ではなく理解と信頼に基づいた共生社会をつくっていきたいと考えています。
共生とは「知り、理解し、伝えること」
共生とは、「お互いを理解し、共に生きる」ことです。
そのためには、まず「知ること」から始めなければなりません。
文化の違い、働く目的、人生の背景――それらを知り、理解し、そして周囲にも伝えていくことが、真の共生社会の第一歩であると私たちは信じています。
日本で働くことの意味や、日本社会で暮らすための価値観を、私たちが丁寧に伝えていく責任があります。
それは、来日する若者のためであり、受け入れる企業のためでもあり、そして日本社会全体の未来のためでもあります。
経営理念に込めた願い──「ありがとう、その笑顔のために」
私たちの経営理念は、「ありがとう、その笑顔のために」。
そして、ビジョンは「人と企業と世界をつなぐ」ことです。
ただ目の前の業務をこなすのではなく、その背景にある「人」や「思い」、そして「笑顔」や「幸せ」を想像しながら、行動する仲間を増やしていきたいと思っています。
私たちが目指す社会とは
私たちは、「大切な人のために頑張る人」が正当に評価される社会をつくりたいと考えています。
利他の心を持ち、家族や会社、そして国のために働く彼らが、幸せに、豊かに生きていける社会こそ、私たちが本当に目指す未来です。
たとえ会社の事業内容が変わっても、絶対に変えてはいけないものがあります。
それが、「ありがとう、その笑顔のために」という想いです。
会社名:オリオンコンピュータ株式会社
代表者:石川 尚子
所在地:〒320-0851 栃木県宇都宮市鶴田町2561?2