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2023.03.16 ITニュース ChatGPTとは?

IT業界に限らずどの業界でも当たり前に耳にするようになった「AI」という言葉。昨今の事業やサービスには必ずと言っていいほどAIを用いたものが織り込まれるようになりました。そんなAIの中でも2022年末ごろに話題になった「ChatGPT」。ITのニュースを開けば必ず一度は目にするようになりましたが、一体このChatGPTとは何なのでしょうか?そして、なぜ話題になっているのでしょうか?

 ChatGPTとは、人工知能研究所であるOpenAIが2022年11月に公開したチャットボットです。チャットボットとは簡単に言えば、人間の代わりにコンピューターが受け答えをする対話型のロボットです。ChatGPTは、利用者が会話形式で質問や要望を文字で入力すると、リアルタイムで返答を返してくれるというものです。現在のところ登録も利用も基本的には無料で誰でも可能です。ではなぜ、ただ会話をするだけのロボットがこんなにも話題になっているのでしょうか?

 それはこのChatGPTができることが非常に多岐に渡り、かつ自然な会話のように返答してくれるからです。日常会話の相手や、調べたい物事はもちろんですが、エクセルの計算式、Pythonなどのプログラミング、電気回路の回路図などの実務的な質問から、小説のシナリオや本文の続きを考えてもらうなどの芸術的な活動まで、幅広く対応して答えてくれます。

 この技術を実現したのは、膨大な学習と自然な言語やりとりになるよう精錬させるロジックのなせる業です。ここで細かく解説をすると、それだけで一冊の本になるような難しい話になってしまうので簡単に仕組みを説明します。まず、インターネット上に散らばる数百GBにも及ぶ大量の文章を学習データとして取り込みます。それらの文章は言葉遣いの丁寧なものや綺麗な文句ばかりではありません。そういう不適切な文章を排除し、綺麗なサンプルデータを作ります。そしてそこからさらに、「人間が好む=悪い言葉や不快な言葉ではない」文章を作ったときに点数が高くなるように教えます。こうして前述のような自然で綺麗な言葉を返すチャットボットが生まれるわけです。

このように素晴らしく見えるChatGPTですが、いくつか注意しなければならない点もあります。まず、ChatGPTは(検証時の2023年2月時点では)2021年9月末までのデータを基に作成されているので、それ以降のデータに関することには答えられません。また、自然な会話に強みがある反面、倫理思考問題や計算問題などは苦手で、間違った回答をする可能性が非常に高いです。加えて正しくない回答も、高い自然言語能力であたかも正しいような物言いをしてしまうため、必ず回答が正しいかのチェックを行う必要があります。

 ここまで聞くと欠点ばかりが目に付いて、しょせん機械ではこんなものなのかと期待はずれに感じてしまう方も多いと思います。ですが、裏を返せばこれだけの欠点程度に収まり、自然な言葉で返答をするAIが出てくる世の中になったのです。特にプログラミングのコードを記述してくれる機能に関しては大きな驚きでした。内容は既存のサンプルコードとほぼ同じであったり、一部おかしな記述があったりはしますが、これまでの広いネットの海からサンプルコードを探す時間を考えれば、驚くほど短時間で目的のコードに行き当たることができるのです。とはいえプログラミングについては、日々新たな書き方や機能が実装され、変化が目まぐるしく、それに対応した内容にする手腕はまだまだ人間の方が上ではあります。世間で危惧されるような、「AIが人間の仕事をすべて奪う」などという時代はまだまだ先の話かもしれません。しかしながら確実にAIは歩みを進め、2023年現在ここまで来ているのです。

 さらに時代が進めばこれらの欠点も薄くなっていく可能性もあります。遠くない未来、基本的な作業や基礎的な分野はAIが担う未来がやってくるかもしれません。その時われわれ人間は、いかにAIが間違いをせず意図する内容になるように作業させるかを考え出す力、そしてAIではできない細かな部分を担当するための知識の活用が最重要な能力になるのかもしれません。

 ChatGPTの登場によって、ますますAI分野は盛り上がり熱を持っていくことが予想されます。そしてAIが当たり前になる時代はもうすぐそこまで来ています。AIを用いたビジネスが~などといったちょっと難しい話題もますます増えてくるでしょう。この手の話題に全く触れずにいるとどうしても苦手意識が芽生えてしまいます。小難しい話はいったん置いておいて、まずは時代の流れを知るためにも、遊び半分でもいいのでご自身でAIに触れてみることをお勧めします。今回のChatGPTはそのきっかけにちょうど良いのではないでしょうか。

 我々ソフトシーデーシーは、このようなAIを活用した事業の構築や、既存の仕組みにAIを取り入れたいというお客様のご相談も受け付けております。もちろんAIだけではなく、業務の自動化や見える化などのご相談も歓迎いたします。我々もただサービスを提供するだけではなく、Society5.0の実現に向けて皆様と共に歩んでいきたいと考えております。IT関連での困りごとがございましたらぜひお気軽にご相談ください。

【ご参考】

・ChatGPT

https://chat.openai.com/chat(公式サイト:英文)

《株式会社ソフトシーデーシー》

会社名:株式会社ソフトシーデーシー

所在地:栃木県宇都宮市西2丁目2番35号

事業内容:ソフトウェア設計、開発、開発支援

     IoT技術、機械警備、監視カメラ等システム開発

     ロボット(クローラー型無人走行車等)開発

     自社商品(脳活動量計)販売

URL:https://www.softcdc.co.jp/

《執筆担当》

システム部 成瀬隼人