お知らせ

2024.12.25 ITニュース 海外人材の活用について

アトムエンジニアリング

<弊社の紹介>

弊社は、WMS(倉庫管理システム)を中心に、物流におけるさまざまな業務を支援するシステムをクラウドで提供しているシステム開発会社です。

近年はSNSの発展に伴うBtoC市場の急拡大により、企業も販売戦略を強化するうえで、当日・翌日配送などのサービス向上など物流は経営戦略として位置づけされるようになりました。また、人手不足も深刻化し限られた人数で運用するためには、業務のシステム化は必須事項となっています。

弊社はWMSと中心としたさまざまな業務支援システムを開発し、倉庫業、食品商社、製造業、スーパー/コンビニの物流センターなど国内800拠点にシステムを提供しています。

今回は、将来に向けた開発体制の再構築を図り、その一環として海外の人材活用を検討し、最近成長著しいベトナムに進出しようと決めた経緯や人材の採用、会社の設立などについてお伝えし、何か皆様の参考になれば幸いです。弊社は今後もベトナムでの採用を増やしシステムの開発や製品の販路拡大につなげていければと願っております。

ベトナム人採用

<採用を決めた理由>

東京に近いこともあり、プログラマーやSE志望の人材が東京に流れてしまうこともあり、優秀な人材がなかなか採用できない問題がありました。そんな時に、ソフトウェア開発の外注としてベトナムのオフショアを利用し、ベトナムでも製品の開発が可能であるという感触を得ることができました。
また、ベトナムは親日の方々多く、さらにIT業界が一番人気のため優秀な人材を採用できるのでは?と思われましたし、オフショア開発では、我々はベトナム語を話すことができないので、開発の重要なポイントは日本⇔ベトナム をつなぐBrSE(ブリッジSE)であると感じました。そこで、ベトナム人の人材を採用しようということになりました。

ベトナム人社員の日本での業務

<業務について>

業務をするにあたり最初の研修も日本の学生と同じ資料で、同じ内容をやってもらいました。もちろん外国人が話をする日本語なのと、ゆっくり簡単な言葉で説明する。などの注意は必要ですが日本語で十分理解してもらうことできました。プログラムについては、覚えが早く、研修も早めに切り上げて実務に入ってもらうぐらいでした。

プログラム能力や日本語能力はもちろん個人差があり、すぐに成長する人、そうでない人といましたが、いままで採用した日本人の学生よりも平均値は高い印象です。

1年、2年と経過するとプログラムだけではなく設計もできるようになり、設計も任せるようになっています。もちろん設計書は日本語で書いてくれます。漢字もちゃんと使って書いてくれますし、外国人だからといって日本人と比べて大きな違いはないです。国籍関係なく単純に優秀な人材を採用できてよかった思っています。

ベトナム子会社

<会社設立>

将来アジアで必要とされる物流システムを開発し、アジア諸国の国内物流の発展に貢献できるようになりたい。という思いでベトナムに子会社を設立することにしました。
また、他会社のオフショアを利用するよりも、自社の子会社でシステム作成を行った方がコストも安くなるメリットもあります。 会社設立にあたっては、ベトナムのルール等がわからないので、何をどうしていいのか?さっぱりわからなく、ベトナムのコンサル会社と契約し必要書類準備や役所への提出などお願いしました。また、ベトナムでの一般的な社規則なども教えてもらい、社規則の作成し、無事に会社を設立することができました。

 

スモールスタート(3名でスタート)で会社を始めることにしたため、オフィスはLAN等の環境が整った人数に応じた小さなレンタルオフィスを借りることにしました。経理関係もレンタルオフィスと同じ会社がサービス提供していたため、そこにお願いすることにしました。


※従業員3名に対して、経理の人材を雇用するとコスト高になってしまうため、経理関係を外注して経理関係の人材は採用せずにスタートすることにしました。  

 

ベトナム子会社

<開発スタート>

人材の育成は日本と同様に実施。ただ、現地採用の人たちは日本語がわからないので、日本で採用したベトナム人に翻訳してもらって研修しました。ベトナム人社員がやり方を教えることで現地でもスムーズに育成を実施することができた。

自社で実際開発や設計をしている人間が、現地の子会社に対して仕様を翻訳したり、技術的な支援をしたりしているので、現地とのやり取り自体はスムーズに進んでいます。他社のBrSEに翻訳等をお願いした場合、質問などの対応は常に設計者に確認する必要がありますし、言語の問題で齟齬が発生する場合もあります。また、技術的な支援も実際に自分でやっていることなので、細かい部分まで丁寧に指導することができます。やはり、自社の社員がBrSEをした方がよいと感じたのは間違いではないと思いました。


プログラムの能力は個人差がありそこはどこでも一緒です。約1年経過し、優秀な人は、難しい処理でも日本と同等のスピードで作成できるようになりました。また、難しい処理はまだ難しい場合でも、簡単で数が多い処理などの作成もあるため、優秀ではないという人も役に立ってくれています。

現在ベトナムの子会社は5名で、日本のパッケージ開発を行うことがメインですが、アトムの製品をベトナム向けにローカライズすることで、ベトナムでもアトムの製品を販売できるようにして製品の販売としても海外進出し、販路を拡大していきたいと考えています。